クマタカは、山地に住むワシのひとつで、翼を広げると約2mにもなる大型の鳥です。
世界的に分布域が狭く、個体数が少ない希少な野生動物です。
生態系の頂点に位置するため、生息数はもともと少ないうえ、最近の森林の荒廃、 動物が多く生息することができる広葉樹林の減少と、それによる食物となる小動物の減少、 PCBなどの化学物質による生息環境の汚染などで、近年急激に生息状況が悪化してきており、減少しつつあります。 そのため、絶滅のおそれのある野生動植物のひとつとして、 「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法) により、国内希少野生動植物種に政令指定され、環境省のレッドリストでは絶滅危惧ΙB類(EN)に指定され、保護対策が行われている貴重な鳥です。
学 名: Nisaetus nipalensis orientalis
英 名: Mountain Hawk Eagle または Hodgson’s Hawk Eagle
和 名: クマタカ (分類 タカ目タカ科)
大きさ: 体長 約80cm、体重 約3~4kg、翼開長 約160~180cm
食 性: 主にノウサギ、ヤマドリ、ヘビ類などを中心に、大型のものでは、キツネやタヌキ、ムササビから小さなアカネズミやヒミズまで、森林に住むほとんどあらゆる動物を食べる。時にはニホンザルの成獣も捕食する。
繁 殖: 3月頃に産卵するが、一度に1個しか産卵しない。抱卵日数は約50日。
ヒナは8月頃巣立つが、少なくとも翌年の2月頃までは、巣の近辺で引き続き親鳥に養育されながら成 長する。
約20年前までは毎年産卵していたが、近年は数年に1回程度しか繁殖できない状況である。広島県を中心とした西日本の例では、 近年の繁殖成功率は、10%以下である。
クマタカのデータ
参考 環境省レッドリスト 鳥類 レッドリスト(鳥類)
レッドリストカテゴリーについて レッドデータブック カテゴリー
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